強みを活かす!!(だけでいいの??)


ピータードラッカーの大好きな言葉

不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。
自らの強みに集中すべきである。
無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも
はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする。

強みを活かす!
これはビジネスを通じて自分に対しても、人事を決めるときも
意識をして取り組んでいます。

弱みを補うのは非常に難しく
強みを伸ばすのは非常に前向きでレバレッジが効くので
誰もが意識して取り組んでいると思います。


■いろいろな分野がある

事業を成功させるために必要な要素やスキル、分野はたくさんあります。
カテゴリー分けしたり、ラベリングするのは難しいので
サンプルとして2種類あげてみます。


[1]本屋でよく見るグロービスのMBAシリーズで例えるとしたら。。。

・経営戦略
・組織と人材マネジメント
マーケティング
ファイナンス
・アカウンティング
・コミュニケーション
・ビジネスプラン
・事業開発 など


[2]よく飲み会の場で話題になったりするのは。。。

・右脳 or 左脳
・リーダーシップ or マネジメント
・社内 or 社外
・大局 or 小局
・短期 or 中長期 など
・コア or イノベーション


皆さんは、どの分野が強みですか?
もしくは、どの分野が得意ですか?


ドラッカー曰くは、これらの要素の中で自分の強みをみつけ
強みを活かせ!ということです。


ただ、僕がふと疑問に思うのは
強みを活かす!”だけ”でいいのかな?ということです。

よくあるのは
営業力は強み!でも数字管理が苦手。
戦略思考は強み!でも人材教育が苦手。
人材育成が強み!でもマーケティングは苦手

この苦手分野もボーダーラインを超えたいですよね。


■ボーダーラインを超えよ!

僕は、あらゆる分野において、ある程度のレベル。
いわゆるボーダーラインは
クリアーしていないと、一流にはなれないと思っています。

『俺は○○が強みだから、○○は、ま〜適当に』
『○○は正直苦手だから、手をつけれてない』
『○○は得意な部下に任せておこう』

では駄目だということです。


優秀な経営者やプロフェッショナルと話をしていて感じるのは
その人によって、特得意分野(強み)はあったとしても
それ以外の分野のコトも、ベースの合格点は取っている。ということです。

というか、取らなければいけないことを認識しており
不合格の分野を合格点に持っていくための努力をしています。

それが、プロだと思います。

そのプロとアマの取り組みの差を、
学生時代の5教科テストでイメージしてみたら


[プロのテスト結果] 国語 95点 算数75点 理科80点 社会70点 英語85点 合計405点
[アマのテスト結果] 国語 90点 算数65点 理科50点 社会70点 英語55点 合計330点

プロは強みの分野(国語)は95点で
その他の分野のレベルも高く、合計点数が高いということです。
バランスよく得点を取れている必要があります。



■強みだけを活かし、突き抜けた経営者!?

ただ、極々たま〜にいますよ、
何かに突き抜けており、その強みだけを活かして成功しているように”見える?”経営者。


スティーブ・ジョブズなんかは、突き抜けたイメージがあると思います。

彼自身やAppleの製品の見せ方のうまさ。

ポジショニング、ブランド、イメージ戦略
「高品質に見せる」
「楽しい体験を想像させる」マーケティング力。

これは突き抜けており、それがあるから、今のAppleの成功があります。

ただ、実はそれ以外にも
優秀な幹部を引き抜く際の人間力も抜群で
プレゼン力もご存知の通り、定評ですよね。

あらゆる分野のことをバランスよくクリアーするために
かなり努力をしていたと思います。



■スポーツ選手も

このことは、スポーツにも当てはまると思います。
マチュアや趣味ならいいのですが、プロならバランスが必須です。

例えば

サッカーなら、
いくら、本田圭佑バリの無回転フリーキック(=強み)を打てたとして
毎日フリーキックの練習ばかり(=強みを活かす)に明け暮れていても、
何の役にも立たないでしょう。

そもそも、ピッチで90分フルで活躍するために
長距離、ダッシュ、筋トレを死ぬほどして、スタミナをつけなければいけません。

あとは、トラップ、パス、ドリブル、ヘディング、マーク
瞬発力、持久力、空間把握力など、あらゆる分野を鍛え続けなければ
プロの選手としては役不足です。

野球なら、
いくらホームランを量産できるバリーボンズだからといって、
守備ができなければ試合には出れません。
したがって当然、守備のレベルもボーダーラインは超えています。

ゴルフなら、
『ドラコン命!』でドライバーで凄まじく距離を出せるので
打ちっぱなしに行って、ドライバーの練習ばかりしていても
アイアンもパターもできなければ、絶対にスコアは伸びません。


不得意分野があったとしてもプロなら、
映画『英国王のスピーチ』のジョージ6世のように
スピーチの練習をしなければいけないのです(笑)


年末に差し掛かります。
もし、一流を目指すなら、自分が少し不安だな。。でも必要だな!
と思っている分野があれば、その分野を勉強してみるもの一つかもしれません。


まったく新しい情報がインプットできて
結果的に強みを活かす結果になることもあるかも!