約70%が「クオリティー追求」を目指す

これからのコールセンター運営は
クオリティーを重視する傾向にあります。


コールセンター白書2011によると
自社センターのタイプ分類として
「顧客対応品質を追及するクオリティー型」
が全体の67%を占め、前年度調査の結果61%を上回りました。


クオリティー同様、マルチスキル化も進んでいます。
例えば通信販売のコールセンターでも
単なる「受注」以外の電話比率が高まっており
これらの機能を充実させることで
顧客の囲い込み、リピーター増につなげる動きが活発です。


■VOCの有効活用と経営者層との連携が重要

また別の調査結果として
VOCを重視する傾向が強まっています。

コールセンター内において
経営層に報告する項目は複数あります。

「運営コスト」
「売り上げや利益還元寄与率」
「放棄率やサービスレベルなどのKPI」
「クレームなどの顧客の意見や要望」 など

その中でも、
「クレームなどの顧客の意見や要望」を報告するというVOCは
昨年が61.5%で、今年度が75.8%と、14.3%も向上しています。

経営層以外の報告先としては
マーケティング部門 
 [昨年度22.8% 本年度30.9%」
・営業部門 
 [昨年度50.6% 本年度43.5%」
・経営者 
 [昨年度21.5% 本年度21.3%」



マーケティング部門との連携は強化されていますが
まだまだ経営者層との連携が課題だと思っています。


コールセンターはよく「コストセンター」と表現されます。
それは、今までのコールセンターは、エンドユーザーからの
クレーム対応、相談窓口、住所変更などの対応という
一見、企業利益に直結していない業務が多いからです。

ですので、経営者も
できるだけコストをかけず、生産性を高める。

それをKPIとして取り組んでいる場合が多く
コールセンターでの投資というのは比較的消極的である
というのが一般的です。


そうゆう環境だからこそ、コールセンターMGRは
より経営者に有益な情報を提供し、コールセンターでの
投資対効果を高める活動を積極的に展開していく活動が必要だと思います。

ご存知のとおり、日本市場は全体的に伸び悩みです。
今後の市場は、中国を中心とした先進国と言われています。
そんな中でも、いかに日本国内市場のシェアを上げていくか?
それはどの会社でも大きな課題です。

その課題を解決するために、最前線で顧客と接点を
持っているコールセンターを見直さなければいけない
重要な時期に直面していると思います。


個人的コールセンターとして
短期的な利益ではなく、中長期的な利益を視野に入れた投資を
行うべきだと感じています。

例えば、
・今更に感じるかもしれませんが、オペレーター、SVの教育
・データーマイニングやCRM活動のプロセスや、手法の再考
facebooktwitterなどのソーシャルメディアとの連携
マーケティングや営業部門と、どんな情報を収集したいか?
それをどう活かすのか?といったディスカッションを行う など


日本におけるコールセンター運営の転換期をうまく乗り越えて
行きたいと思います。